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京都市は2011年5月に「震災がれき受け入れ可能」と国に回答しました。市民の意見により2011年10月に受け入れ意思を撤回したにもかかわらず、2012年3月頃政府・産業界・マスコミ一体となった広域処理推進キャンペーンにより、2012年4月に「試験焼却後受け入れ可能性あり」と再表明しました。

2012年5月29日に行われた「第1回京都市災害廃棄物広域処理に係る専門家委員会」は200名の傍聴者で会場は満席。市民の高い注目を集めるなか、環境省側が2012年7月に要請を取り下げました。

行政は「処理計画の目処が立った」という理由で、京都市での震災がれき受け入れを見送りましたが、がれき焼却に伴う健康被害リスクについては認めていません。放射性物質等の健康影響の過小評価は、食の安全や防災等の政策にも反映することです。今後も行政を注視し、申し入れを継続する必要があると考えます。


2011年10月4日火曜日

【10/4毎日】最終処分場水からセシウム 柏市、利根川へ放流停止

http://mainichi.jp/area/chiba/news/20111004ddlk12040132000c.html

東日本大震災:最終処分場水からセシウム 柏市、利根川へ放流停止/千葉
(2011年10月4日 毎日新聞 地方版)

柏市は3日、東京電力福島第1原発事故の影響で放射性物質の濃度が高い清掃工場の焼却灰を埋めて「一時保管」している市最終処分場(同市布施)で、浸出水と放流水から1リットル当たり最高31ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。市は検出直後から放流を停止し、施設内で保管している。

焼却灰を含む埋め立て地の上に雨が降り、処分場の底に染み出した浸出水は、場内の水処理施設で浄化され、1日平均40トンが利根川に放流されていたが、9月17日の測定で放射性セシウムが初検出された。国の排水濃度限度はセシウム134が同60ベクレル、セシウム137が同90ベクレルだが、同27日の浸出水のセシウム134は同15ベクレル、セシウム137は同16ベクレル。市は「健康に影響が出るレベルではない」と説明している。

市は放射性物質を吸着するゼオライトなどを設置して、放射能濃度が下がってから放流を再開するという。

市は6月、焼却灰約25トンを最終処分場に搬入したが、その直後に1キロ当たり最高4万9800ベクレルの放射性物質による汚染が判明。近く灰を掘り出し、今月末までにドラム缶に移し、豪雨などで漏れ出さないようにする工事を予定している。

◇休止を正式発表--南部の清掃工場
また、柏市の秋山浩保市長は3日の定例記者会見で、清掃工場「南部クリーンセンター」の運転休止を正式に発表した。センター内で一時保管中の高濃度の焼却灰の移送先について、秋山市長は国が県に設置を要請する中間貯蔵施設計画の進展に期待を寄せた。

灰の体積を濃縮する高性能の南部センターを休止する一方、炉の形式が古い北部クリーンセンターでごみを焼却すると灰の濃度は国の基準値以下のため、市民から「放射能が大気中に漏れているのでは」という不安の声が出ている。秋山市長は「炉の排ガスから放射性物質は検出されていない。工場周囲の空間放射線量も上がっていない」と安全性を強調した。【早川健人】